Vol.5 良い高校を見きわめる視点とは

 

 

前回ブログからの続きです。

高校選びにおいてみなさんは何を重視すれば良いか?というお話です。もちろん、高校3年間でしっかり勉強して東京大学や京都大学、さらには海外大学へ現役で合格したい!という人は、その高校の大学合格実績をチェックしましょう。
でもその時に注意してほしいのは「現役合格実績」です。
現役生、つまり高校3年生がどれだけ大学に合格できたか?という数値です。
現役生と浪人生の合格人数をワンセットにして表記している高校は…菊地視点では評価がちょっと下がります。ただ、菊地の超個人的な意見を言わせてもらうと今後、大学合格実績で高校選びをするのはやめた方が良いと思います。

これからは、「その高校に進学したらどんな研究が本格的にできるのか?」という視点が高校選びのスタンダードになると私は考えます。
その根拠を説明しますね。

ある日本屈指の有名私立大学の学長が
「今後、入学生の60%以上をAO入試で取る方向に少しずつ移行していく」
と言っていました。
大学のAO推薦は推薦入試と異なります。推薦入試は高校が大学にその生徒を推薦するシステムです。
それに対して、AO入試は面接試験や小論文、活動報告書(内申書など)によって、大学側が生徒を多面的に判断し、選考する試験です。
つまり、大学側が自分の大学にふさわしいと考える生徒を入試の点数以外の面で判定する試験です。

ん?活動報告書って何だ?と思った人がいると思います。
最近はどの高校でも「eポートフォリオ」というワードをよく耳にします。
「eポートフォリオ」とは、部活や学校内外の活動成果など、高校生活の様々な活動の記録をデジタル化して残すことができるシステムです。

今後、大学側はみなさんが
○ 高校3年間で
どんな活動をしたのか?
○ どんな研究をしてきたのか?
○ その研究によって何を学び得たのか?
をこのeポートフォリオを見て把握するわけです。
大学側がみなさんを
「高校でこれだけ専門的に学び、研究した生徒であれば、ウチの大学に来てさらに深く研究してくれるだろう。」と判断すれば「合格」ということになるわけです。
もちろん面接や小論文(ディスカッションなどもあり)も合格判定材料になります。

このAO入試で合格し入学する生徒が、全国トップレベルの有名私立大学であっても
全体の6割以上を占める。そういう時代が来つつあるわけですね。
ただ、理系学部については入学後に相当な数学力等が求められるため、相当な学力も必要ですが。

ここまでの話を簡単にまとめると、高校という環境が「単に授業を教えてもらう場所」ではなく「様々な分野、自分が学びたい分野を深め研究する場所」であることが理想ということになります。

ですから、これから高校受験を迎えるみなさんは「この高校で何を研究できる環境があるか?」を大きな基準にして高校選びをしてもらいたいです。

ちなみに、あくまで菊地視点ではありますが
私が述べてきた理想的な環境が
ある程度、整っている高校をいくつか挙げます。

〇 広尾学園高校(東京メトロ 広尾駅からすぐ)
〇 駒込高校(東京メトロ 千駄木駅から徒歩7分)
〇 瀧野川女子学園高校(JR京浜東北線 上中里駅から徒歩2分)
〇 富士見丘高校(京王線 笹塚駅から徒歩5分)

あくまで菊地が自分の目で見て通ってみたいな!と思った学校です。
この4校は偏差値もバラバラです。私は高校選びで偏差値をあまり見ないもので。

あ!もちろん、ここに挙げなかった高校もたくさんありますからね。
ぜひ気になる高校のホームページを見てみてください。