自己効力感は、完全な思い込みでOKです。
自己効力感が低い人 | 自己効力感が高い人 |
私はみんなより劣っている。 | 私、なかなかイケてるよね! |
私は勉強ができない。 | 私はけっこう勉強ができるよね! |
私はどうせまた失敗する。 | 私は何をしても、結局うまくいく! |
ここで大事なことは、自己効力感は「それが事実かどうかは関係がない」ということです。つまり、実際に「勉強ができるかどうか」や「偏差値が高いか」は関係なく、そう思い込んでいるかどうかということです。
事実は違うのにそう思い込んでるなんて「ただの勘違いでしょう!」と思うかもしれません。日本人は、実際より自分がダメだと思う傾向が強く、世界的に見ても自己肯定感の低さが突出しています。国連が2012年から発表している世界幸福度ランキング2020年度版で、日本は過去最低の62位になってしまったこともそれを証明していると言えます。
ですから、少し勘違いしてるくらいがちょうど良いのではないでしょうか。その方がモチベーションは上がります。
根拠のない自信から始めよう!
入試で成功する子どもの共通点は、「根拠のない自信」を持っていること。つまり高い自己効力感を持っているということです。彼らは「私なら合格できる」「私は第一志望校に当然合格して、~をがんばる」と心の底から思っています。
一方、入試で苦戦する人は「根拠のない不安」を無限に抱えています。
どちらも根拠がないのは同じです。
根拠があろうがなかろうが、自信を持って臨めば「やる気」だけでなく「勢い」が違ってくることは、中学生であれば部活動の試合などで少なからず経験したことがあると思います。
もちろん、根拠のない自信だけを持ってなんの努力もしなければ、それは過信でしかありません。でも、「私はきっと合格できる」という自己肯定感を胸に努力を積み重ねていけば、いずれ本物になっていく!ということも紛れもない事実。まずは「根拠のない自信」から始めましょう。
では、自己効力感を高めるにはどうすれば良いでしょうか。ここでは2つだけ例を挙げます。
(1)達成体験
中学生・小学生のみなさんは、勉強でも勉強以外でも何かしらで成功した体験が1回はあると思います。これが最も自己効力感を定着させるといわれています。私たち(特に大人)はすぐに「できていない」「足りていないこと」に目を向けてしまいがちですが、「できている」「やれていること」ことに注目することが自己効力感を高める上では大切です。ですから、これまでの人生で何かに成功した時の自分は、どんな状態だったか?というイメージを思い出してみるのも良いと思います。
(2)言語的説得
自分に第一志望校合格の可能性があることを、言葉で繰り返し説得すること。自分で自分に言い聞かせるのも効果的です。「私なら第一志望校である〇〇高校に合格できる!」と毎日10回20回、声に出して言っていれば、自己効力感はおのずと高まっていくでしょう。
自己効力感を高めるということは、『自分の人生の主人公は自分だ!』と思い出させてくれるということでもあります。
自己効力感は皆さんの高校入試だけでなく、これからの人生においても必ず良い影響を与えてくれると思います。ここに書かれていることを1%でも良いので日々意識してみてください。