中学3年生が受験する入試本番は確実に近づいてきています。1月初旬に実施される茨城県私立高校の推薦入試(単願)からスタートし、多くの受験生が受ける入試は1月中旬(1/15~千葉県・茨城県私立高校入試)に幕を開けます。
つまり、ちょうど2ヶ月後には、ほぼすべての中3生がどこかしらの私立高校入試を1回は受け終えている…そういう時期になるわけです。
入試が始まるまで2ヶ月。
でも、なかなか勉強に対する気持ちのスイッチが入らない。
勉強は一応しているけど、なんとなく気持ちがのらない。
実は、中3の11月~12月は入試直前期であるものの「何を勉強したらわからない!」と、さまよう受験生が実は多いんです。「なんか、ウチの子はボーッとしたり、寝てばかりいる…。」と感じる受験生のお父様・お母様も少なくありません。
この現象はもしかすると塾に通っているお子様ほど顕著かもしれません。
集団授業塾・個別指導塾それぞれで、多かれ少なかれ宿題は出されるでしょう。授業では入試問題演習をやっているという集団授業塾も多いと思います。個別指導塾では緻密な学力分析による「ピンポイント弱点克服プリント」を先生の前で解く…という塾も一部ありますが、ただ塾で用意されたプリントを機械的に解いて終わり…というケースもあるようです。
こういった『give型の勉強』は、受験生の主体性を奪います。ただ出された宿題や塾でもらったプリントを生徒は機械的に解くだけでいいからです。このタイプの勉強に慣れてしまうと、受験生は自身の学力について自己分析をする必要性をまったく感じなくなります。中3の11月・12月は「自身の弱点にフィットしたピンポイント単元・分野の勉強」をやる時期です。こんなことを言うと「ウチの子は学力があるわけではないから、そんなことはできない!」と断言されるお父様・お母様がいらっしゃいます。しかし私の経験から言うと、模試の成績が悪い生徒ほど学力的な「伸びしろ」は山のようにあります。周りの大人が「どうせできないでしょ?」という思い込みで、子どもと接してしまう方が大問題だと私は思います。
とはいっても、今から教科書の目次を見て、弱点分析をするのは気が遠くなる話です。そこで、短時間で弱点を見つけるための方法を2つ挙げます。
①受験する私立高校の過去入試問題を週1~2回ペースで解く
過去問を解く頻度・スピードを上げます。自己採点をして不正解だった問題の中で、本当は解けたはずの問題をピックアップ。その問題の解答解説をじっくり読んで、とことん解き直す。私立高校の入試問題にはどの高校にも「解けなくてもいい問題」が存在します。あくまで解けた可能性がある不正解問題のみを解けるようにしましょう。それだけでかなり効果的なピンポイント勉強になります。
②これまでに受験してきた模試の不正解問題のみを全部解き直してみる
問題集をただ解くという勉強はこの時期、ベストではありません。これまでに受験してきた模試問題をフル活用します。今年受験した模試(今年はコロナの影響で夏以降の実施分に限られてしまいますが)すべての問題を机の上に出してください。すべての模試で不正解だった問題のみをもう1度解いてみましょう。国語と英語は知識系の問題(文法問題など)のみでOKです。模試に出された問題は入試本番でも出題されることが少なくありません。ですから、模試の不正解問題を短期間で解き直すだけでも、得点力アップが期待できます。
上記2点が今、伸び悩んでいたり、何を勉強したら良いかわからないという受験生にオススメする勉強です。年が明けて1月になると入試が始まり、落ち着いて勉強することがなかなかできなくなります。ですから12月末までに学力を完成させることを目指しましょう。