vol.57 2021年度入試で難化した 日本大学習志野高校

2週間ぶりのブログになってしまいました。首都圏の2021年度高校入試はこれまでに、千葉県・茨城県・埼玉県の私立高校入試、東京都・神奈川県の私立高校推薦入試(東京都・神奈川県の私立高校一般入試は2月に実施)が終了しました。

2021年度入試においても、MARCHや日東駒専など大学附属高校の人気は衰えるどころか、さらに過熱した感があります。人気の過熱ぶりが顕著に見られたのは、日本大学習志野高校(千葉県)です。

 

〇日本大学習志野高校 受験者数・合格者数 推移

日本大学習志野高校 公式HP参照

 

【A入試(第一志望者)】

平成31年度 令和2年度 令和3年度
受験者数 155 192 271
合格者数 152 186 220
倍  率 1.02 1.03 1.23

 

【B入試(一般入試)】

平成31年度 令和2年度 令和3年度
受験者数 1496 1624 1733
合格者数 1186 1035 840
倍  率 1.26 1.57 2.06

 

A入試は第一志望の生徒を対象とする推薦入試です。受験に必要な成績基準は、中3時の通知表5科(国語・数学・英語・理科・社会)合計値が20以上です。日大習志野はVもぎ偏差値61。難関校でありながら、通知表5科20で受験できてほぼ全員受かる!しかも日本大学の附属!(日本大学習志野は他大学進学者も少なくありませんが)ということで、この3年間だけを見ても、著しくA入試受験者数が増加しています。その結果、2021年度A入試では受験者が殺到しすぎたのか、不合格者を過去にないぐらい出しました。

私立高校入試における第一志望者を対象とする入試(推薦入試・専願入試)は倍率1倍というケースが多いのですが、人気校の場合は異様なまでに倍率も上がります。終わったばかりの2021年度推薦入試で言うと

慶応義塾女子(東京都港区)5.0倍

中央大学高校(東京都文京区)3.17倍

など早稲田大学、慶應義塾大学、MARCHの各大学附属高校の推薦入試は相変わらずの大激戦です。日大習志野高校のA入試も今後ますます倍率が上昇してしまうのか?は要チェックです。

 推薦入試(A入試)の受験者&合格者増加は、一般入試にも影響します。推薦入試の合格者は「合格したら必ず入学する」生徒です。推薦入試に多くの受験者が殺到し合格者数を多く出すと、そのしわよせは一般入試に来ます。高校側は入学者数が定員を超えないようにするために、一般入試における合格者を絞りこむからです。2021年度の日大習志野高校 一般入試(B入試)における受験者数と合格者数を見ると、よくわかりますね。

 2021年度首都圏私立高校入試は2月中旬まで続きます。今後も入試動向を注視していきたいと思います。