それでは両校の2021年度入試倍率を見てみましょう。
◎2021年度入試倍率
※ 高校名の横にあるカッコ内の数値はVもぎ偏差値
國學院(男60女61)
【推薦入試】 男子1.00 女子1.00
【一般入試】
第一回 男子1.44 女子1.56 2/10試験
第二回 男子2.35 女子1.85 2/12試験
第三回 男子2.77 女子2.84 2/19試験
國學院大學への進学者は毎年20%程度です。つまり、國學院大學の附属校であっても他大学への進学を希望している生徒が多い「進学校」というカテゴリーに入る学校と言えます。ただ、ちょっと気になるのは現役大学進学率が70%程度であることです。国立大学や早稲田大学・慶應義塾大学・上智大学といった最難関国私立大学に特化して受験する生徒が少なくないのかもしれませんね。
これだけの人気(高倍率)を維持している背景には、アクセス面の良さが挙げられます。JR信濃町駅から徒歩13分、もしくは渋谷から銀座線に乗り換えて外苑前駅で下車し徒歩5分。國學院高校から原宿まで徒歩15分で着きますから、「ちょっと原宿に行く?」ということも簡単にできるわけです。高校生からすれば魅力的な立地と言えるでしょう。
一般入試は2月10日のみ倍率が低いです。これは都内私立高校の多くが、2月10日に一般入試を実施するため。2月12日、さらには都内私立高校一般入試の合否が出た後に実施される2月19日入試はかなりの高倍率となります。
國學院久我山
(理系:男64女61 文系 :男62女60)
【推薦入試】 男子1.0 女子1.0
【一般入試】 男子2.0 女子1.2
【帰国生入試】 男子1.5 女子1.5
國學院久我山高校の最寄り駅は、井の頭線の久我山駅です。國學院久我山高校は國學院高校よりも偏差値が高いことからもわかるように、完全な進学校です。國學院大學には40名弱の生徒が進学しますが、それでも推薦枠を多く余らせています。
2021年度入試では、現役で東京大学2名、京都大学1名、一橋大学2名、早稲田大学40名、慶應義塾大学31名、上智大学33名、様々な大学の医学部医学科に16名、GMARCHに218名と、かなり良い結果を出しています。
國學院久我山高校の特徴は共学でありながら、男子部・女子部に完全に分かれていることです。このように1つの学校でありながら、男子女子が完全に別々というスタイルは、首都圏ではかなり珍しいです。部活動にも力を入れており、サッカー部(全国ベスト16)、男子駅伝、男子バスケットボール部、ラグビー部は全国大会の常連です。
國學院久我山高校を受験する生徒全体の学力は高めですが、入試倍率はそれほど高くはないので「狙い目の高校」と言えるでしょう。