2021年度入試では、
筑波大学附属高校の男子受験者数 前年度405名から341名に減少
お茶の水女子大学附属高校の受験者数 前年度298名から381名に増加
このように、前年度入試の受験者数=倍率の上昇下降に、見事なまでに翌年度受験者は影響されるわけです。
そんな中、著しく受験者数が減少した国立高校は、東京工業大学附属科学技術高校です。
2021年度受験者数(男女計) 前年度455名から251名に大幅に減少
私は2年前に学校説明会に参加して、色々な実験を体験させてもらいました。さすが東京工業大学の附属校というだけあって、実験のクオリティーはピカイチでした。理系の生徒にとっては最高の学習環境と言えます。
にもかかわらず、なぜ受験生がほぼ半減したのか? 2022年度(現高3)で、東京工業大学への連携特別入試が終了してしまうことが、最大の原因と言えるでしょう。連携特別入試とはわかりやすく言うと「東京工業大学への推薦枠」のことです。毎年10~13名程度の生徒が推薦で東京工業大学へ進学できたわけです。それが2022年度をもって廃止になります。推薦枠の人数自体は10名程度と多いわけではありませんが、この枠が0名になるというのは受験生にとってはショッキングなニュースだったと思います。また、2025年には今ある田町駅前から、東京工業大学キャンパスがある大岡山に校舎を移転させることも決定しています。
ここで私は皆さんに考えていただきたいのは「東京工業大学推薦枠10名が廃止になったら、東京工業大学附属科学技術高校の魅力はないのか?」ということです。もちろん東工大推薦枠は魅力でしたが、それ以上に私はこの東京工業大学附属科学技術高校で展開される授業にこそ、最大の「我が子を通わせる価値」があると思います。
2022年度入試においても受験者数が増えることはないと思いますが、授業内容はピカイチなので、理系の中学生にとっては狙い目の高校とも言えるでしょう。2022年度入試に向けた学校説明会がどのように実施されるかはまだ不透明な状況ですが、ぜひ東京工業大学附属科学技術高校には注目していただきたいと思います。